関節リウマチ・膠原病

早期診断・早期治療が決め手になります

関節リウマチ 6月はリウマチ月間です。

朝起きると手がこわばっている、関節に痛みや腫れがあり、疲労感があるetc….
関節リウマチと新型コロナワクチン接種
MTX(リウマトレックス)ワクチン接種後1週間服用しない
JAK阻害薬(リンヴォック)ワクチン接種後1週間服用しない
アバタセプト(オレンシア)ワクチン接種前後1週間は投与しない
他は投与期間を変えずにそのまま投与
更新 2021年5月18日

リウマチは早期診断・早期治療がカギ!

リウマチは早期診断・早期治療がカギ!30~60歳代の女性に多く見られるリウマチですが、早期診断・早期治療が決め手になってきます。

朝起きると手がこわばっている、関節に痛みや腫れがあり、疲労感があるetc….こんな症状が出たらお早めに病院へ!

こんな症状でお困りではありませんか?

  • 朝起きると腰から背中にかけて痛い
  • 最近、お尻のほうまで痛くなってきている
  • 仕事で長時間座っていると腰が痛くなってくる
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  • だんだん首が痛くなって回せなくなった
  • 整形外科や治療院に行ったがあまり効果がなかった
  • 子供を抱っこしたらギクッとなった
  • 膝が痛くて正座ができない

リウマチTea room|関節リウマチの情報サイト

リウマチTea room|関節リウマチの情報サイト関節リウマチの患者さんとご家族の方へ向けられた、関節リウマチに関する情報サイトです。

関節リウマチという病気について、また治療についてわかりやすくご説明します。

※別サイトへのリンクが開きます。

リウマチってどんな病気?

関節が炎症を起こし、痛みや腫れが現れます。炎症が進行すると軟骨や骨が破壊されてしまい、やがては関節の機能が損なわれていきます。手首や手足の関節に起きやすく、しかも左右同時に症状が出ることがあるというのも特徴のひとつです。

リウマチの初期には、急に発熱し、疲れやすく、食欲がないなどの全身症状が生じ、かぜと間違えることもあります。

リウマチの由来は、古代ギリシア語の“rheuma” 「ロイマ」という言葉から発生したものです。古代の考えでは脳から粘液が流れ,うっ滞するところに病気が生ずると考えられていました。粘液が関節にうっ滞すると腫脹や発赤が生じ関節炎になると考えられ,rheumaと関節炎が結びつけらたものです。間接リウマチの患者さんの主な症状

間接リウマチと診断された時の年齢

関節リウマチの資料をダウンロード

関節リウマチの発生する原因と病態

関節リウマチの発生する原因と病態実はまだ、医学的には正確な原因が分かっていません。遺伝や細菌・ウィルスの感染などが考えられております。また、多いケースとしては、風邪症状や外傷の後に発症するというものが挙げられます。発症に環境的な要因が絡んでいるケースもあります。

関節リウマチの病態は、分類するなら自己免疫疾患と一般的には考えられています。つまり、なんらかの要因から自分の身体の一部を自分のものではないと認識してしまって、それに対抗する抗体を生成してしまいます。それが原因で、関節液を作り出す滑膜という組織にリンパ系細胞が集まって反応が起こってしまい、次第に軟骨や骨を破壊し出すことに繋がっていきます。

症状が深刻な場合は、壊された関節は固まったり、反対にゆるみが発生して大きく変形してしまったりします。そして、関節が細部まで壊されると、変形した後に炎症は徐々になくなっていきます。
具体的には、下記のようなステージに分類しております。

リウマチの症状

ステージⅠ(早期)

多少の痛みはあるが、通常の日常生活はできる。骨、軟骨の破壊は見られないが、滑膜が増殖している。

ステージⅡ(中期)

動かすと痛みが出る関節がある。重い物を持つことはできないが、通常の身の回り動作や仕事は可能。軟骨破壊により、骨の間が狭くなっている。

ステージⅢ(進行期)

着替えや歩行など多くの動作に介助が必要。骨破壊が進んでいる。

ステージⅣ(末期)

日常の動作はほとんど不可能。寝たきりか車椅子の生活で、すべての行動が制限される。関節が強直・固定される。

早期発見・早期治療が何よりも大切!

ゆっくり進行すると思われていたリウマチですが、最近の研究の結果最初の数年で悪化することがわかってきました。関節の腫れや痛みがそれほどでなくても、内部で炎症を起こし、いつの間にか関節破壊が進んでいるようなこともあります。それを防ぐには、やはり早期発見と早期治療がポイントです。

リウマチの検査・治療方法

まず、問診、診察、血液検査でチェックしていきます。さらに関節破壊の進行度を検査するため、X線(レントゲン)検査、関節エコ-検査、手指関節MRI検査を行います。当クリニックではステロイドは使用せず、最新のバイオテクノロジー技術を駆使して開発された、生物学的製剤・JAK阻害薬を使用。難病といわれているリウマチですが、治ったと同じような状態を維持できる、高い効果をもたらしています。

検査の目的

上記の検査・治療方法について目的を整理いたします。

  1. リウマチの診断
  2. 治療効果の確認
  3. 治療薬の副作用の確認
  4. 合併症があるかどうかの確認
  5. リウマチの現状の確認

生物学的製剤・JAK(ジャック)阻害剤

炎症を引き起こすサイトカインの働きを沈静化し、関節破壊が進むのを防ぎます。点滴か皮下注射のどちらかで投与していきます。JAK阻害剤は、細胞の内側にあるJAKという酵素の働きを抑えることで、炎症や関節破壊を抑えるお薬です。生物学的製剤と違って飲み薬でありながら、同じように炎症の原因となる物質(サイトカイン)の働きを抑えます。

リウマチとよく似ている症状の病気

リウマチに似たような症状を引き起こす病気は多くあります。

リウマチとよく似ている症状の病気

①膠原病

  • 強皮症
  • 多発性筋炎/皮膚筋炎
  • リウマチ性多発筋痛症
  • ベーチェット病
  • 結節性多発動脈炎
  • 全身性エリテマトーデス

②感染症

  • ウイルスの感染に伴う関節痛
  • リウマチ熱
  • 細菌性関節炎

③その他

  • 偽痛風
  • 痛風
  • 変形性関節症
  • 乾癬性関節炎
  • 強直性脊椎炎
  • 反応性関節炎
  • 糖尿病性関節炎
  • サルコイドーシス
  • アミロイドーシス

これらと間違えることがないように、前述したような血液検査やX線検査などの検査値を総合的に見て、診断をします。

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関節リウマチについてのQ&A

関節リウマチとは何ですか?

関節リウマチ(RA: Rheumatoid Arthritis)は、免疫システムが誤って自分の関節組織を攻撃し、炎症を引き起こす慢性的な自己免疫疾患です。この結果、関節の腫れ、痛み、硬直が発生し、進行すると関節の損傷や変形が起こります。関節リウマチは全身に影響を与えることがあり、関節だけでなく、肺や心臓などの内臓器官にも影響を及ぼすことがあります。

関節リウマチの原因は何ですか?

関節リウマチの正確な原因は未だ不明ですが、遺伝的要因と環境的要因の組み合わせが関与していると考えられています。遺伝的要因は、特定の遺伝子(HLA遺伝子)が関節リウマチの発症リスクを高めることが示されています。環境的要因には、感染症や喫煙が関与している可能性があります。これらの要因が免疫システムの誤作動を引き起こし、自己免疫疾患である関節リウマチが発症すると考えられています。

関節リウマチの症状は何ですか?

関節リウマチの主な症状は、関節の腫れ、痛み、硬直です。これらの症状はしばしば両側性で、手や足の小さな関節から始まり、次第に大きな関節へと進行します。また、疲労感、食欲不振、体重減少、発熱などの全身症状も現れることがあります。関節リウマチは進行性であり、症状が悪化することで関節の損傷や変形が起こり、日常生活に支障をきたすことがあります。

関節リウマチの診断方法は何ですか?

関節リウマチの診断は、患者の病歴や身体検査、血液検査、画像検査(X線、MRI、超音波)に基づいて行われます。血液検査では、関節リウマチ特有の抗体である抗CCP抗体やリウマチ因子の存在が確認されます。また、炎症を示すC反応性タンパク質(CRP)や赤沈(ESR)の値が高い場合も関節リウマチの兆候とされます。画像検査では、関節の炎症や損傷の程度が評価されます。

関節リウマチの治療法は何ですか?

関節リウマチの治療法は、病状の進行を抑え、痛みや炎症を緩和し、関節の機能を維持・改善することを目的としています。治療には、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、ステロイド、病態改善薬(DMARDs)、生物学的製剤(抗TNFα薬や抗IL-6薬、JAK阻害薬など)、及び物理療法や作業療法が含まれます。重症の場合は、関節の変形を矯正するために手術が必要となることもあります。

関節リウマチの予防策はありますか?

関節リウマチの発症を完全に予防する方法はありませんが、リスクファクターを減らすことで発症の可能性を低くすることができます。喫煙は関節リウマチのリスクを高めるため、禁煙が重要です。また、適度な運動やバランスの良い食事、十分な睡眠やストレスの軽減も、免疫システムの正常な機能を維持し、関節リウマチのリスクを低減することに役立ちます。

関節リウマチはどの年齢層に多いですか?

関節リウマチはどの年齢層でも発症する可能性がありますが、特に40歳から60歳の成人に多く見られます。また、女性の方が男性よりも発症率が高いとされています。しかしながら、若年者や高齢者も関節リウマチに罹患する可能性があります。子どもに発症する場合は、若年性特発性関節炎(JIA: Juvenile Idiopathic Arthritis)と呼ばれます。高齢者の場合、加齢に伴う免疫システムの変化や関節の摩耗が関節リウマチの発症に影響を与える可能性があります。

関節リウマチと骨粗しょう症の違いは何ですか?

関節リウマチと骨粗しょう症は、両方とも関節や骨に影響を与える疾患ですが、その原因と病態が異なります。関節リウマチは自己免疫疾患で、免疫システムが誤って関節を攻撃し、炎症や損傷を引き起こします。一方、骨粗しょう症は骨密度が低下し、骨がもろくなる状態で、骨折のリスクが高くなります。骨粗しょう症は加齢、ホルモンの減少、カルシウムやビタミンDの摂取不足などが主な原因とされています。

関節リウマチ患者は運動を行っても大丈夫ですか?

関節リウマチ患者にとって、適度な運動は関節の柔軟性や筋力を維持し、痛みを軽減する上で重要です。ただし、運動の種類や強度は個々の病状や体力に応じて適切に選ぶことが大切です。一般的に、関節に負担の少ない運動(水中運動、ウォーキング、ヨガ、ストレッチングなど)が推奨されます。運動前には医師や理学療法士と相談し、適切な運動プログラムを立てることが望ましいです。

関節リウマチと天気の関係はありますか?

関節リウマチの痛みが天気と関連していると感じる患者は多いですが、科学的な研究結果は一貫していません。いくつかの研究では、気圧の変化や湿度が関節リウマチの痛みや症状に影響を与える可能性が示唆されています。しかし、他の研究では、天気と関節リウマチの症状との間に明確な関連性は見られませんでした。天気が関節リウマチの症状に影響を与えるかどうかは個人差がありますので、自分自身の体調と天気の変化に注意を払い、痛みを管理する方法を見つけることが大切です。

関節リウマチに効果的な食事はありますか?

関節リウマチに特定の食事が効果的であるという決定的な証拠はありませんが、抗炎症作用のある食品や栄養素を含む食事が症状の緩和に役立つことが示唆されています。オメガ-3脂肪酸(青魚、亜麻仁油)、抗酸化ビタミン(ビタミンC、E、カロテノイド)、食物繊維を豊富に含む食品(果物、野菜、全粒穀物)が推奨されます。また、加工食品や砂糖、飽和脂肪酸の摂取を抑えることも炎症の抑制に役立つとされています。

関節リウマチと痛風の違いは何ですか?

関節リウマチと痛風は、どちらも関節の痛みや炎症を引き起こす疾患ですが、原因と治療法が異なります。関節リウマチは自己免疫疾患で、免疫システムが誤って関節を攻撃することが原因です。一方、痛風は、血中の尿酸値が高くなり、関節に尿酸結晶が沈着することが原因です。痛風は主に食生活や遺伝的要因によって引き起こされ、関節リウマチとは異なる治療法が必要です。

関節リウマチ患者にお勧めのサプリメントはありますか?

関節リウマチ患者にお勧めのサプリメントは、抗炎症作用や免疫システムの調整が期待されるものです。オメガ-3脂肪酸(EPAとDHA)、ビタミンD、カルシウム、抗酸化ビタミン(ビタミンC、E)が関節リウマチの症状緩和に役立つとされています。ただし、サプリメントの摂取には医師と相談し、適切な用量や形態を選ぶことが重要です。また、サプリメントだけに頼らず、バランスの良い食事を心掛けることが大切です。

関節リウマチは遺伝する可能性がありますか?

関節リウマチには遺伝的要因が関与しており、一部の遺伝子が関節リウマチのリスクを高めることが分かっています。特に、HLA-DRB1遺伝子に関連する遺伝子型が関節リウマチの発症リスクを高めるとされています。ただし、遺伝的要因だけでは関節リウマチが発症するわけではなく、環境的要因や生活習慣も重要な役割を果たしています。遺伝的リスクを持つ人でも、適切な生活習慣や予防策を講じることで、発症リスクを低減できます。

関節リウマチ患者はどのような生活習慣を心掛けるべきですか?

関節リウマチ患者は、以下のような生活習慣を心掛けることが症状の管理や病状の進行抑制に役立ちます。
無理のない運動: 関節の柔軟性や筋力を維持し、痛みを軽減するために、適度な運動を行いましょう。
バランスの良い食事: 抗炎症作用のある食品や栄養素を含む食事を摂取し、加工食品や砂糖、飽和脂肪酸の摂取を抑えましょう。
禁煙: 喫煙は関節リウマチのリスクを高めるため、禁煙が重要です。
アルコールの適量摂取: アルコールの摂取は適量に抑えることが望ましいです。
ストレスの軽減: ストレスは関節リウマチの症状を悪化させる可能性がありますので、リラクセーションやストレスマネジメント技術を学びましょう。
十分な睡眠: 良質な睡眠は免疫システムの正常な機能を維持する上で重要です。適切な睡眠環境を整え、7~8時間の睡眠を心掛けましょう。
定期的な医療チェック: 関節リウマチの治療効果を確認し、病状の進行を抑えるために、定期的に医師の診察を受けましょう。

関節リウマチと免疫療法の関係は何ですか?

関節リウマチは自己免疫疾患であるため、免疫システムが過剰に活性化され、誤って自分の体組織を攻撃することが病態の根本原因となります。免疫療法は、この免疫システムの異常な活動を抑制することを目的とした治療法です。生物学的製剤(抗TNFα薬や抗IL-6薬など)は、免疫療法の一種であり、特定の炎症性サイトカインをブロックすることで、関節リウマチの症状や病態の進行を抑える効果があります。

妊娠中の関節リウマチはどのように管理すべきですか?

妊娠中の関節リウマチ患者は、病状の管理や治療薬の選択に特別な注意が必要です。妊娠中は、免疫システムが変化するため、関節リウマチの症状が改善されることもありますが、症状が悪化する場合もあります。妊娠中の治療では、胎児への影響を最小限に抑えることが重要です。一部の関節リウマチの薬は、妊娠中には避けるべきですが、ステロイドや一部の抗リウマチ薬は、医師の指示に従って使用することができます。
妊娠中の関節リウマチ患者は、定期的に産婦人科医とリウマチ専門医と連携して診察を受け、治療計画を立てることが大切です。また、適度な運動やバランスの良い食事、十分な休息を取ることで、妊娠中の関節リウマチの管理が容易になります。

関節リウマチの患者はどのような専門家のケアが必要ですか?

関節リウマチの患者は、総合的なケアが必要です。また、関節リウマチの症状や機能低下を改善するために、理学療法士や作業療法士と連携してリハビリテーションが行われます。さらに、心理的なサポートや生活習慣の指導が必要な場合は、精神科医や栄養士と連携してケアが提供されます。総合的なケアチームが患者の状態に応じてサポートを行うことで、関節リウマチの症状やQOLの改善が期待できます。

関節リウマチの病態が進行するとどのような合併症が起こりますか?

関節リウマチが進行すると、以下のような合併症が起こる可能性があります。
関節の損傷: 長期間の炎症により、関節軟骨や骨が破壊され、関節の変形や機能低下が起こります。
周囲組織の障害: 関節リウマチの炎症は、周囲の筋肉や腱、靭帯にも影響を与え、これらの組織の機能低下や破壊が生じます。
骨粗鬆症: 長期的な炎症やステロイド治療の影響で、骨密度が低下し、骨折のリスクが増加します。
心血管疾患: 関節リウマチ患者は、動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中のリスクが高まることが知られています。
肺の合併症: 関節リウマチは、肺の炎症や瘢痕組織の形成を引き起こすことがあり、肺機能の低下や呼吸困難が生じることがあります。
眼の合併症: まれに、関節リウマチは眼の炎症(結膜炎、強膜炎、角膜炎など)を引き起こし、視力障害の原因となることがあります。
進行した関節リウマチの合併症を防ぐためには、早期診断と適切な治療が重要です。また、バランスの良い食事や適度な運動、禁煙などの生活習慣の改善も、合併症の予防に役立ちます。

関節リウマチと線維筋痛症は関連がありますか?

関節リウマチと線維筋痛症は、両方とも痛みや炎症を引き起こす疾患ですが、原因や病態が異なります。関節リウマチは自己免疫疾患で、免疫システムが誤って関節を攻撃することが原因です。一方、線維筋痛症は、筋肉や腱、靭帯の痛みや感度が高まる慢性の疼痛症候群で、原因は完全には解明されていません。関節リウマチと線維筋痛症は別々の疾患ですが、いくつかの点で関連があります。関節リウマチ患者は、線維筋痛症を併発するリスクが一般人口よりも高いことが知られています。また、両疾患は痛みや疲労といった類似の症状を示すことがあり、診断が困難になることがあります。しかし、関節リウマチでは主に関節が炎症を起こし、線維筋痛症では痛みが広範囲に分布することが多いため、症状の違いに注意することで区別が可能です。
両疾患の治療法も異なります。関節リウマチでは抗リウマチ薬や免疫抑制薬が主に用いられるのに対し、線維筋痛症では痛み止めや抗うつ薬、抗痙攣薬が用いられます。また、線維筋痛症の患者には、適度な運動や睡眠の改善、ストレス管理が重要であるとされています。

関節リウマチと骨粗しょう症は関連がありますか?

関節リウマチと骨粗しょう症は、関連性があるとされています。関節リウマチ患者は、一般人口に比べて骨粗しょう症になりやすい傾向があります。これは、関節リウマチによる炎症が骨密度の低下を引き起こすことや、ステロイド治療が骨密度に悪影響を与えることが原因とされています。
骨粗しょう症のリスクを低減するため、関節リウマチ患者はカルシウムとビタミンDの摂取を意識してバランスの良い食事を心掛けることが重要です。また、適度な運動を続けることで、骨密度の維持に役立ちます。リウマチ専門医は、関節リウマチ患者に対して骨密度の検査を定期的に行い、必要に応じて骨粗しょう症の治療を行うことが重要です。骨粗しょう症治療には、ビスホスホネート薬、選択的エストロゲン受容体調節薬(SERMs)、カルシウムやビタミンDのサプリメントなどが用いられます。

関節リウマチは遺伝しますか?

関節リウマチは遺伝的な要素が一部関与しているとされていますが、遺伝だけが原因ではありません。関節リウマチの発症には、遺伝的要素と環境的要素が組み合わさって影響していると考えられています。遺伝的要素として、特定の遺伝子(HLA-DRB1遺伝子)が関節リウマチのリスクを高めることが知られています。しかし、この遺伝子を持っていても必ずしも関節リウマチになるわけではなく、環境的要素(感染、喫煙、肥満など)が関与して発症するとされています。

関節リウマチに有効な食事療法はありますか?

関節リウマチに特定の食事療法が効果的という決定的な証拠はありませんが、バランスの良い食事が症状を緩和し、全体的な健康状態を改善することが報告されています。抗酸化物質やオメガ-3脂肪酸が豊富な食品(魚、ナッツ、オリーブオイル、果物、野菜など)を摂取することで、炎症を抑制し、関節リウマチの症状を緩和することが期待できます。また、喫煙や過剰なアルコール摂取、高脂肪・高カロリーの食品は炎症を悪化させるため、避けることが望ましいです。栄養士と相談し、個々の状況に合わせた食事療法を試すことが効果的です。

関節リウマチには運動療法が効果的ですか?

関節リウマチに対する運動療法は、痛みの軽減、関節の柔軟性と筋力の向上、全体的な身体機能の改善に効果的です。適度な運動は、関節リウマチの炎症を悪化させず、関節の動きや筋力を維持し、心肺機能や体力を向上させることができます。
運動療法の種類には、筋力トレーニング、有酸素運動、ストレッチング、バランス運動などがあります。リウマチ専門医や理学療法士と相談し、症状や身体能力に応じた適切な運動プログラムを作成することが重要です。無理をせず、痛みを感じる場合は無理をせず、適度な休息を取ることも大切です。

関節リウマチの患者は、日常生活で注意すべきことは何ですか?

関節リウマチ患者が日常生活で注意すべきポイントは以下の通りです。
ストレスの管理: ストレスは関節リウマチの症状を悪化させる可能性があります。リラクセーション法や適度な運動、十分な睡眠を取ることで、ストレスを軽減することができます。
適切な休息: 関節リウマチの症状が悪化した場合は、無理をせず適切な休息を取りましょう。症状が緩和されたら、徐々に活動量を増やしていくことが大切です。
適切な運動: 適度な運動は、関節リウマチの症状を緩和し、全体的な健康状態を改善するために重要です。運動は痛みを感じない範囲で行い、リウマチ専門医や理学療法士と相談して適切な運動プログラムを組むことが望ましいです。
生活習慣の改善: 喫煙や過剰なアルコール摂取、高脂肪・高カロリーの食品は炎症を悪化させるため、避けることが望ましいです。バランスの良い食事を心がけ、体重を適切な範囲に保ちましょう。
関節を保護する工夫: 関節への負担を軽減するために、適切な姿勢や身体の使い方を意識しましょう。また、関節を保護するための補助具や器具(例: 軽量の調理器具、筆記具、座椅子など)を利用することも効果的です。
定期的な医療チェック: 関節リウマチは進行性の疾患であり、定期的な医療チェックが重要です。リウマチ専門医と密接に連携し、症状の変化や治療法の適切性を評価していくことが望ましいです。
サポートの活用: 関節リウマチ患者にとって、家族や友人、医療チームとのサポートが重要です。また、リウマチ患者の支援団体やセルフケアグループに参加することで、情報交換や相互支援が可能です。

妊娠中の関節リウマチ患者はどのような注意が必要ですか?

妊娠中の関節リウマチ患者は、以下の点に注意が必要です。
薬物療法の調整: 妊娠中は胎児への影響を考慮し、一部の抗リウマチ薬が禁忌となります。妊娠を計画している場合や妊娠が発覚した場合は、速やかにリウマチ専門医に相談し、治療プランを調整してください。
症状の変化: 妊娠中は、ホルモンバランスの変化や免疫システムの変動により、関節リウマチの症状が改善されることがあります。しかし、出産後に再び症状が悪化することもあるため、注意が必要です。
出産後のケア: 出産後は、症状の悪化に備えて医師と密接に連携し、適切な治療プランを立てておくことが重要です。また、授乳中に使用できる薬についても事前に医師と相談しておくことが望ましいです。
サポートの活用: 妊娠・出産・育児は、関節リウマチ患者にとって大きな負担となることがあります。家族や友人、医療チームとのサポートを活用し、必要に応じて手助けを求めることが大切です。

関節リウマチと類似した症状を呈する疾患は何ですか?

関節リウマチと類似した症状を呈する疾患には、以下のようなものがあります。
変形性関節症(OA): 関節の軟骨が徐々に劣化し、関節が変形する疾患です。関節リウマチと同様に関節痛や腫れが起こりますが、主に高齢者に発生し、リウマチ因子(RF)や抗シクリックシトルリン化ペプチド抗体(anti-CCP)の陽性率が低いことが特徴です。
システム性エリテマトーデス(SLE): 自己免疫疾患の一種で、関節痛や関節の腫れを引き起こしますが、皮膚や腎臓などの他の臓器にも影響を及ぼします。
痛風: 尿酸の過剰な蓄積によって関節炎を引き起こす疾患で、関節の痛みや腫れが激しいことが特徴です。主に足の親指の関節が影響を受けます。
多発性筋炎・皮膚筋炎(PM/DM): 筋肉や皮膚に炎症が起こる自己免疫疾患で、関節痛や筋肉の痛みが発生します。
リウマチ性多発筋痛症(PMR): 主に高齢者に発症する疾患で、肩や骨盤周囲の筋肉の痛みやこわばりが特徴です。
これらの疾患と関節リウマチは症状が類似しているため、鑑別診断が重要です。リウマチ専門医は、患者の病歴、身体検査、血液検査、画像検査などを総合的に評価し、適切な診断を行います。

関節リウマチに対する代替療法は効果的ですか?

代替療法は、関節リウマチの症状を緩和する効果があることが報告されているものもありますが、効果は個人差がありますし、科学的根拠が不十分なものも多いです。代替療法には、鍼治療、カイロプラクティック、マッサージ、ヨガ、タイチなどが含まれます。
代替療法を試す場合は、リウマチ専門医と相談し、治療計画に組み込むことが重要です。また、代替療法は従来の治療法(薬物療法や理学療法など)に代わるものではなく、それらと併用する形で利用されることが一般的です。
効果や安全性が確立されていない代替療法に頼ることなく、適切な医療ケアを受けることが、関節リウマチの症状の管理や病状の進行抑制に役立ちます。

監修

おきた内科クリニック 
院長 沖田 英明

日本老年医学会 老年病専門医・日本内科学会 認定内科医・日本消化器内視鏡学会専門医・日本リウマチ財団 リウマチ登録医・日本糖尿病協会 療養指導医・認知症サポート医・広島県医師会認定かかりつけ医・日本抗加齢医学会 学会員・日本喘息学会 学会員

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